公園都市の玄関となる航空公園駅を出ると駅前ロータリーの植え込みにはお茶の木の緑が鮮やかで、空に向かって高く伸びたモニュメントが印象的です。
右手奥にはYS-11(現役を引退した国産旅客機)が屋外に展示されています。左正面には、長い間空き地で殺風景だったところに、フィットネスクラブが開業し市民の健康増進に役立っています。
後ろを振り向くと、駅捨の外観は、アンリーファルマン(複葉機)という初期の飛行機をテーマにデザインされ、プロペラをデザインしたという時計の針が印象的です。
近隣の駅前の風景とはまるで違い、日本の「航空発祥の地」を伝える、個性的な風景となっています。
駅の右手奥には、広大な県営所沢航空記念公園(50ヘクタール)が広がり、正面のメインストリートの広々とした歩道はケヤキ並木で、やや右手に湾曲しながら伸びています。
右側手前が所沢市役所、その奥には郵便局や法務局、警察、そして税務署などがあり、所沢市民文化センター・ミューズ、航空管制部などの公共施設が整然と並んでいます。
一方、道路の左側一帯が独立行政法人都市再生機構が管理する、高層の公団住宅が立ち並び、公団敷地内1階にはショッピングセンターや司法書士などの各専門店が配置され住民や来訪者の日常の利便に貢献しています。
また、防衛医科大学付属病院や国の研究機関等が付近に点在しています。
所沢航空公園駅に隣接する所沢並木地区は、所沢市の中心的な役割を担う地域として計画的に整備され、緑豊かで広々とした明るい雰囲気は、まさに公園都市にふさわしいたたずまいになっています。
話は変わりますが、もうどれくらい前だろう、青春時代をこのあたりで過ごしたという、ご老人に道をたずねられたことがあります。懐かしくて遠方より訪れたというのです。たぶん当時は兵隊さんだったんですね。すっかり変わった街並みを歩いてとても驚いたそうです。航空公園の桜が素晴らしい頃だったことだけはよく憶えています。ここは昔、米軍に接収される前は、軍の飛行場だったんですね。